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オリジナルOEMラーメン屋さんブログ
2021/06/24 袋麺・カップ麺のOEM

カップ麺のOEMを小ロットで成功させる方法


ラーメン店の店主さんから、自分のお店のカップ麺を作ってみたいという問い合わせは良く受けます。しかし、実質、カップ麺をオリジナルで作るのは、他の食品と比べて難易度が高くなります。そのあたりの話を分かりやすく解説していきたいと思います。


目次
・そもそも「OEM」ってなに?
・カップ麺は全てオーダーメイドで作ると金がかかる
・既存の麺とスープを使えば開発コストが抑えられる
・ネーミングやパッケージを変えてオリジナル感を演出
・それでも小ロット生産が難しいカップ麺OEMの裏事情
・生ラーメンのOEMでやれば小ロット低コスト


そもそも「OEM」ってなに?

 OEMとは、「Original Equipment Manufacturing」の略で、日本語に直訳すると他社ブランドの製品を製造するという意味になります。
 みなさんの身近な事例でいえば、コンビニやスーパーに並んでいる商品がその一例と言えます。セブンイレブンやイオンのロゴや名称が入っているオリジナル商品も、実はどこかの大手メーカーが作った商品であり、そういう他社の商品を製造してあげることを、OEMと言います。


 OEMでラーメンを作る場合、インスタントラーメンを作るイメージを持っている人が最も多いと思います。カップ麺や冷凍食品を製造している企業に対して、「こんなカップラーメンをOEMで作ってもらいたい」と要望をかけて、それで見積をとって、OEM商品を作ってもらうのが一番オーソドックスな方法と言えます。


カップ麺は全てオーダーメイドで作ると金がかかる

 せっかくのOEM商品なのでオリジナルのカップ麺を作りたいという思いがあるかもしれませんが、インスタントラーメンはとにかく開発コストがかかります。
 スープの味を作るためにたくさんの調味料を使い、たくさんのテストを繰り返さなくてはいけないので、どうしてもコストと時間がかかります。特に食品を作る開発者は高学歴が多く人件費がかかるため、このような本格的な商品開発に関しては、どうしてもお金がかかってしまうものなのです。

 さらに麺もOEMで作るとなると、とんでもないコストが発生します。麺を作る工場の機械から手を加えていかなくてはいけないので、開発コストは商品開発代だけではなく、金型代などのコストまで制作費に乗っかってきます。
 オリジナルのカップ麺だからすべてをOEMで作りたいという気持ちは理解できるのですが、何もかも新しく新規で作るとなると、OEMはとんでもないコストが発生してしまう難しい商品開発だったりするのです。


既存の麺とスープを使えば開発コストが抑えられる

 このようなリスクを回避するためにも、そのメーカーが既存で製造販売している商品と同じものをOEMで作ることをお勧めします。
 たとえば、その食品メーカーが醤油味のカップラーメンを作っているのであれば、同じ醤油味のラーメンを自社のOEM商品として作ることです。
「それじゃあ面白みがないじゃないか」
 そう思われるかもしれませんが、ラーメンの単価から考えれば、すべてをオリジナルのOEM商品として作るのは実現不可能だということは理解できると思います。
 それよりも、いわゆる既存商品の「パッケージ替え」のほうが、開発費を押さえ込んで、パッケージの制作費だけでOEM商品を作ることが可能になります。

 おそらく、カップ麺を作っているメーカーであれば、スープの味や麺の太さや堅さなどに複数のバリエーションがあると思います。それらのものを組み合わせて、既存のカップ麺に少しだけアレンジを加えるというのが、最もコストを抑えたOEMのカップラーメンを作るもっとも効率的な戦略といえます。


ネーミングやパッケージを変えてオリジナル感を演出

 パッケージを変えるだけで売れ行きが大きく変わるケースも多々あります。たとえば、平凡な醤油ラーメンの場合、同じ醤油味で「昔ながらの屋台のラーメン」というキャッチをつけて、レトロなデザインにするだけでOEM商品として付加価値が上がります。
 また、従来の塩ラーメンも「海の香りがするラーメン」というネーミングにするだけで、OEM商品を海に近い観光地の名産品にすることも可能になります。
 このように、OEM商品は中身が大事なのではなく、パッケージが非常に重要であり、そこのアイデアやパッケージデザインにコストをかけることが、カップ麺のOEM商品を成功させるポイントになります。


それでも小ロット生産が難しいカップ麺OEMの裏事情

 ただし、この戦略にはひとつだけ問題点があります。それは「小ロット」という問題が解決できない点です。いくらパッケージだけ交換したOEM商品だといっても、パッケージを作るコストは思いのほか大きなロット数になってしまうので、必然的に制作費は高額になります。
 デザイン代はもちろん、版下代やビニールのパッケージへの印刷代も発生します。一般的な印刷機で刷るものではないので、どうしても最低ロット数が数千、数万になってしまうところがあります。
 コストを抑えようと思っても、生産数を少なくすれば1個当たりの単価が上がってしまいます。小さなラーメン店が袋麺やカップ麺をOEMで製造するのは、現実的ではないという戦略になってしまうところがあります。


生ラーメンのOEMでやれば小ロット低コスト

 そこで検討して欲しいのが生ラーメンによるOEM商品です。生麺自体を透明なビニール袋に入れて、外側のパッケージを紙で対応するため、インスタントラーメンやカップ麺よりも小ロットで対応することが可能になります。


 デザインも自作でオリジナルのものを作れますし、手描きのデザインにも対応することができるので、誰でも簡単にOEMのラーメンを作ることが可能になります。頭の中でカップ麺やインスタントらメーンでいっぱいだった人も、一度、最低ロットが50袋から作れる生ラーメンでのOEM商品の開発を検討してみるのはいかがでしょうか。

監修/経営コンサルタント 竹内謙礼

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