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オリジナルOEMラーメン屋さんブログ
2021/06/15 ラーメンスープのOEMのメリット・デメリット

こだわりラーメンのスープはOEMで作れるのか?


オリジナル・OEMのラーメン屋さんで、思いのほか多くの問い合わせを受けるのが「お店のスープを再現したオリジナルラーメンを作りたい」という要望です。オリジナルのスープを作ると、開発からやらなくてはいけない上に、ロット数も多くなるので、小さなお店で作れるオリジナルラーメンではなくなってしまいます。ここではラーメンのスープのOEMについて、いろいろ考察していきたいと思います。


目次
・自分しか作れないスープは、販路を狭める
・解凍するだけ簡単に作れる秘伝のスープ
・スープをOEMに出すことで味を守る
・デメリットは「小ロット生産ができない」
・醤油味よりもピーナッツ味のほうが購入動機につながる

自分しか作れないスープは、販路を狭める

 ラーメンの味を決定づけるのはスープです。
 当たり前のことですが、スープの味でラーメンの種類はほぼ分類されており、スープの味の良し悪しでお店の人気が確定すると言っても過言ではありません。

 しかし、一方で美味しいスープを開発できたとしても、それが繁盛店になることに直結しているとは限りません。
 手の込んだ秘伝の美味しいスープになればなるほど、技術力と時間を要することになります。そうなると、店主しか美味しいスープを作ることができなくなり、味の再現性ができなくなってしまい、店舗展開は1店で終了してしまいます。
 つまり、美味しいスープを作れたとしても、チェーン展開、多店舗展開したい場合は、「多くの人が作れる」というスープを開発しなくては、お金を稼げるラーメン店にはならないのです。




解凍するだけ簡単に作れる秘伝のスープ

 そこで最近注目されているのが、ラーメンのスープを業務用としてOEM開発してくれる会社です。
 スープを作る会社は豚骨、醤油、鶏ガラ、白湯等、さまざまなラーメンのスープを開発することが可能で、オリジナルスープを業務用で大量生産することができれば、あとはチェーン店にそのスープを届けて、同じ味のラーメン店を展開することができるようになります。

 オリジナルのスープをOEMで製造すると、ほとんどそのスープは冷凍で届けられます。
 固形物としてスープが届くので、保管も簡単。冷凍なので長期保存することも可能です。そうすることで、店主のように特別な技術力がなくても、従業員がお店に来てすぐに冷凍のスープを温めるだけで秘伝のスープが短時間で作れるようになり、技術面でも労力面でも、メリットを生み出すことができるのです。


スープをOEMに出すことで味を守る

 また、味がブレないのも、ラーメンスープをOEMで開発するメリットのひとつと言えます。従業員が人間である以上、それぞれの性格、味覚、考え方があります。そのため、どんなに同じレシピを教え込んでも、味にブレが出てきてしまい、人間が同じラーメンスープの味を作り続けるのは、やはり難易度の高い仕事になってしまうのです。

 しかし、この問題もOEMで業務用のスープを作ることができれば、すぐに解決されます。先述したように、冷凍で届いたスープを温めるだけなので、極端な話、アルバイトでも秘伝のスープを作ることができるのです。

 ラーメンスープを業務用で委託製造するもうひとつのメリットは、「味が盗まれない」という点があります。
 スープの作り方を教えてしまうと、その通りに従業員が作れるようになり、その後、その秘伝の味を持って自分の店を構えて独立してしまうことも予想されます。
 いきなり自分の店の近所に店を構えられてしまい、自分がラーメンの作り方を教えていた弟子が、翌月からいきなりライバル店の店主になるという話は、決して少なくありません。どんなビジネスでも共通して言えることですが、お店や会社が絶対に守らなくてはいけない核の部分は、やはり外部の人間に教えてはいけないのです。


デメリットは「小ロット生産ができない」

「でも、自分の店のラーメンのスープを工場で再現することはできないでしょ」
 そう思われる人も多いと思いますが、今の時代、意外にも簡単にラーメンスープは開発することができます。レシピさえ教えてもらえれば、だいたい再現できますし、「あそこのラーメン屋さんと同じような味のスープを作りたい」とオーダーをだしたら、プロのスープのOEM担当者は簡単に味を再現することができます。
 このように、自分が欲しいと思われるラーメンスープは、今の技術開発力があれば、簡単に再現することができるのです。


 しかし、ラーメンスープをOEMで製造することのデメリットがあります。
 まず、小ロットの対応が難しい点です。
 ラーメン店のラーメンスープの製造であれば、ある程度、数が見込めるから作ることができるのですが、ネット通販や店頭販売を考えた生麺とセットになっているラーメンスープの場合は、最低1万食からの対応になってしまい、オリジナルでラーメンを作る側としては、かなりの製造量を作らなくてはいけなくなります。

 また、製造期間も3ヶ月ぐらい要してしまうため、すぐにできるものではありません。当然、開発コストもその分上乗せされるので、「オリジナルの味のラーメンスープを開発してネット通販で販売したい」といっても、そう簡単にできるものではないのです。

醤油味よりもピーナッツ味のほうが購入動機につながる

 しかし、それでも、オリジナルの味のラーメンスープが業務用でOEM委託できるようになれば、ラーメンの売れ行きそのものも変わっていきます。
 例えば、千葉県の道の駅でオリジナルのラーメンを販売する場合、ただの「醤油味」という名目だけで売ってしまうと、お客さん側は「なんでこれが千葉県の名物なの?」ということで、購入動機に直結しないため、なかなか売ることができません。
 しかし、これがもし、千葉県の名産品であるピーナッツ味のスープを開発することができれば、お客さんは千葉県に遊びに来たお土産として、このラーメンを購入してくれるようになります。

 このように、購入動機をしっかりつけるためにも、オリジナルのラーメンスープを作るメリットは大きいところがあります。販売網もしっかりあって、多くのお店に商品が卸せる企業であれば、ラーメンスープはオリジナルで作って損はないと思います。

監修/経営コンサルタント 竹内謙礼

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